段々と桜が咲き始めて、確実な春の訪れを感じる今日この頃ですが皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
今年はどうにも早咲きらしく、場所によってはもう満開を超えて散り始めているところもあるようですが・・・。

さて、そんな春の便りが届く折。ライダーにとっては長い冬を超え、ようやくのシーズン開幕といったところです。
そんな訳で管理人も一念発起。気合を入れて金曜に有休を取りまして、久しぶりの泊りツーリングをしてきました。
向かった場所は、以前天候不良で断念した「紀伊半島・奈良」 今回は事前に天気を確認して万全の備えです!

今後の関西方面遠征への試金石という意味合いもある今回のツーリング。さて、どんな旅になることやら・・・。

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おはようございまーす(小声)
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晴れ渡った金曜日の朝。そんなに早くはない6時半すぎに荷物を縛り、自宅を出発します。
本日のプランとしてはこのまま伊良湖まで直行。フェリーで鳥羽に上陸した後、色々巡って和歌山の新宮に泊まります。
上司、後輩、他部署を巻き込んでゴリ押しで取得した有給休暇。全力で楽しまなければ申し訳が立ちません

ガソリンは前日に満タンにしておきましたので、そのままストレートでフェリーターミナルまで進みましょう。
およそ2時間、約100kmの距離です。毎回思うんですが、渥美半島にも自動車道が整備されないかなぁ・・・。
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例のごとくいつものビュースポットで撮影。思えば今まで乗ってきた大体のオートバイで撮ってるような。
渥美半島は相変わらず風が強かったですが、見たところ波はそんなに荒くないようなのでひと安心です。

9時半のフェリーに乗る予定で出ましたが、到着したのは8時40分。想像よりかは早く着きました。
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先客は1台、山口ナンバーのカタナだったかな? そのあとすぐに浜松ナンバーのVスト250も現れ、
「スズキ公式Twitterのツーリング写真」みたいな状態になって笑っちゃいました。広報部3人でツーリングかな??
Vストの方とは少し話をしたんですが、やはりこの晴れ間に絆されて有休取ったとか。考えることは一緒ですね。

今回は片道のみ使うのでフェリー代は少し割高です。
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オートバイ(750cc以上)で4,300円。前回はナナハンで使ったのでさらに割安だったんですが、しゃあないね。
リッター車のデメリットはこういうとこだよなぁ。ツールとして割り切るならミドルクラスの方が良い気がします。
しかしまぁ、普通に浜松~伊勢まで高速で行くと4,880円(平日)らしいので、それでも全然安い方です。

時間になりましたので積み込み。フェリーにオートバイを入れる瞬間は何度味わってもワクワクしますね。
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自分が着いた時にオートバイは3台くらいしか居なかったんですが、最終的には10台くらい集まってきていました。
クルマの方も、船いっぱい・・・というわけではないですがそこそこの賑わい。みんな出かけたいんだなぁ・・・。

小一時間の船旅を楽しみます。
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波も穏やかで順調そのもの。一体前回のあの大しけは何だったんだ・・・。
吹いてくる風はまだ少し冷たいですが、今日は日もたっぷり差しているので昼間に凍える心配はなさそうです。

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10時20分、予定通り鳥羽に到着。
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散り散りになっていくライダー&ドライバー。ここからようやく旅が始まっていきます。
今回は伊勢志摩エリアは完全ショートカットなので、R42を右折し伊勢道・紀勢道へと向かっていきます。
言うならば、前回の伊勢志摩ツーリングで行った最終ポイントから続きを走っていくようなイメージです。

紀勢道の奥伊勢SAで早目の昼食。伊勢といえばやっぱし伊勢うどん
前回ツーリングの時に食べて以来すっかりハマってしまい、また来たら絶対食べようと思っていたのです。
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とりあえずひとまずのノルマ達成(笑)

うどんといえば「コシが命」みたいなのが一般的ですが、個人的にはこのくたくたうどんの方が好みです。
消化にもよさそうだし、ツーリング中の軽食としてはベストなのではないでしょうか。しかも安いし(500円)。
味の方は無難においしかったです。前回食べたのと違って削り節たっぷりで、醤油もちょっと出汁っぽい感じでした。

食べ終わる頃には外の気温もすっかり上昇して、まさに春の陽気に。
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ああ、こんな時にも会社ではみんな仕事してるんだよなぁ・・・。たまらねぇぜ(笑)
グローブをウインターから春夏用に換えて、しばしツーリングマップルを見ながら次なる目的地を考えます。
宿のある新宮まではあまり距離も無いのでゆっくり土地を味わいたいところ。となるとやっぱり・・・温泉でしょ!

というわけで、紀伊長島を降りてすぐのところにある「古里温泉」に目的を定めることとしました。
なんというか、もうすっかり温泉ライダーとしての行動が板についてきましたね。とりあえず風呂探しますもん(笑)
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紀伊長島ICから再びR42を進み、いくつかのトンネルを抜けると海が見えました。
ギザギザと入り組み、小島がたくさんあるのがこの辺りの特徴。海岸線がまっ平らな浜松では見られない光景です。
同じ日本、というかほとんど立地的には離れていないはずなのにここまで風景が変わるのは不思議なものですね。

古里温泉に到着。ちょっとした公園のような広場に併設されており、地域密着型な感じ。
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こじんまりとした施設ではありますが、中はとてもキレイでゆったりとした時間を楽しむことが出来そうです。

入湯料は520円だったかな?泉質は「ナトリウムー炭酸水素塩温泉」で、いわゆるヌルヌル系の美人の湯です。
まだ旅も始まったばかりで全然疲れは溜まってませんが、とりあえず筋肉をほぐせたので良しとしましょう(笑)
あがる頃には身体はホカホカ。セーターもジャケットのインナーボアも取り外し、身軽な状態で先に進みます。

熊野古道の痕跡をなぞりつつ、R42をそのまま。
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ここの桜は早咲きなのか、それともそういう品種なのかは分かりませんが、既に葉っぱがだいぶ混じっていました。
浜松ではまだイマイチ咲ききれてないくらいなんですけどね~。こっちの方が寒暖差が大きいのかな。

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R42をこのまま進むと時間がだいぶ余ってしまいそうなので、尾鷲からは海沿いにR311を進んでいきます。
基本的に対向2車線の快走路。気持ちの良いコーナーにも恵まれた、山間部の漁村と漁村を繋ぐ幹線国道です。
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時々道が細くなったりもするけどそれはご愛敬ということで・・・(笑)
道の雰囲気としては西伊豆エリアの海岸線を広く走りやすくしたような感じなのですが、風景はよりディープな感じ。
地元車と思われるオートバイとも何台かすれ違ったので、きっとこの付近のライダーにとっては定番なのでしょう。

途中、九鬼(くき)という漁村に立ち寄ってちょっと散策。
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管理人はこういった入り組んだ土地にある漁村の雰囲気がとても好きです。独自の空気感があるんですよね。
生活に必要なものがギュッとコンパクトに詰まった感じも、まるで宝箱を覗いているような気持ちになります。

集落のはずれには立派な神社。きっとずっと昔から豊漁・豊作を願って寄り添ってきた社なのでしょう。
ここからのこの風景が本当に素敵で、思わずため息が出てしまいました。
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どうしてこう、漁村の景色というものは旅情を誘うのでしょうか?
山と港と鳥居。暖かな日差しがキラキラと漁船を照らし、なにか新しい物語が始まりそうな雰囲気を醸し出します。
所謂「心の原風景」ってやつなんでしょうね。別に自分が漁村に生まれたとかそういうわけじゃあないんですが。

海もとても澄んでいて、これを見るだけでも何か心が洗われるような気持ちになります。
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ここへ立ち寄るのは本当にただの気まぐれだったんですが、思いがけず素晴らしい風景に出会ってしまいました。
ひとりのオートバイ旅はこれだからやめられませんね。誰にも気を遣わず、風の向くまま気の向くままに・・・。

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といったところで1回目はおしまい!次回は海から山間に入り、寄り道をしつつ本日の宿へと歩を進めます。
今回も全4回くらいのペースで更新していこうと思っていますので、またしばらくお付き合いいただければ幸いです。

それでは、次回へ続く・・・。