前回より引き続き、海王丸パークを少々ぶらつきます。
雲はあれども全方位青空で、7月も後半の太陽が遠慮なく身体を焼き尽くす・・・まさに夏の天気だ!
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少し高い位置にある展望デッキでしばし日本海を眺めます。
何度もこちら側へはオートバイで訪れていますが、毎回感動しちゃうんだよな。太平洋と同じ、海なのに。

遥か向こうはロシアのウラジオストク。
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タダで使える望遠鏡があったので覗いてみましたが、ウラジオストクは見えませんでした(あたりまえだ)
調べてみたら直線距離で800km強くらいはあるそうです。あれ?案外近いんですね。
いつか海外にもツーリングを・・・なんて、夢のまた夢ですが。そういう冒険心も掻き立てられるのが、日本海。

振り返ると新湊大橋。見れば見る程、横浜の景色みたいだなぁ。
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山下公園とベイブリッジ?みたいな感じです。横浜の港湾エリアをギュッと凝縮したような印象を受けます。
もう少し空気が澄んで、雲がなければ橋の向こう側に立山連峰も見られるらしいのですが・・・、夏場は難しいかな。
(それでも、うすぼんやりと山影は向こう側に写っていますね。冬場とかはもっと凄いんだろうなぁ)

飲み物などを飲みつつ、少々ぶらついたのちに次の目的地を決めます。
現在時刻は15時前。宿泊先のチェックインは19時なので、夕飯の時間を差し引いてもまだまだ走れそうです。

と、いう訳で能登半島の付け根、氷見の街を目指すことにしました。
以前、能登を回った時はほとんどスルーみたいな感じになってしまったので、一度ゆっくり走ってみたかったんです。
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そんなわけで小一時間オートバイを走らせまして、名勝として名高い「雨晴海岸」へとやってきました。
道の駅に相棒を停めて、カメラを持って少し周囲を散策します。

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ああ!素晴らしき哉!この大絶景よ・・・!
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夏の空、海の蒼。どこまでも続いていく、古びた単線のレール。暑いんだけれどどこか清涼感に満ちた光景・・・。
なにか甘酸っぱい物語が始まりそうな、少し現実離れした景色がそこにはありました。

雨晴海岸の絶景シーズンは、富山湾越しに立山連峰を望むことが出来る冬から初春にかけてだと思うのですが、
夏の風景も本当に素晴らしいものでした。というか、多分どの季節に来ても変わらず美しいんだろうなと思います。
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向こうに見えるのは能登半島。こうみるとなかなかデカい。
能登もまた走りたいですねぇ。あそこは美味しいものも多いし、走るにしてもいい道しかないもんなぁ。

肺の中に海風と、夏の空気を思いっきり吸い込んだ後は、涼しい道の駅のCafeでお茶します。
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モナジュエルサイダー(350円)

ああ!この鉄錆と油の臭いが漂うブログに似つかわしくない程に「映え」なドリンクをオーダーしてしまいました!
大丈夫でしょうか?消費者センターに訴えられないでしょうか!?読者が求めているものとは間違いなく真逆!
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美しい日本海を眺めながら、宝石のような炭酸を飲む・・・これほど満たされることがあるだろうか、いや無い。(反語)
こんなんinstagramにアップしたら15分でいいね!が3億回くらい来ちゃうやつです。

・・・何が悲しいって、これをやってるのがアラサーのおじさんってことなんだよなぁ。しかも一人旅の。

結構甘いのかなーと思ったんですが、しっかりオトナ味。サイダーというよりもソーダって感じでした。
ちなみに、底にある青いやつはゼリーです。タピオカなんてもう古いぜ。みんなこれからは雨晴でゼリーを飲もう。

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そろそろ日も傾き始めてきましたので、夕飯へと指針を取りつつ近所を回ります。
「そういえば、今回全然オートバイの写真撮ってないじゃん」と気付いたので、海沿いで撮れそうなところを探す。
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で、焦って探したもんだから微妙な写真が出来上がるという寸法(笑) ド逆光じゃねぇか。
一応、北陸らしさを出すために能登半島をバックに入れてみましたが、わざわざ説明しないと分からんですね。

そうそう、氷見までの間にオドメーターが35,000kmを超えました。もうすぐ地球1周できますね。
引き継いだ時は5,500kmだったので、自分だけで3万kmくらいは走ったのかぁ。
言うまでもなく、距離も年数も、自分の人生の中で一番長く乗っているオートバイです。これからもよろしくね。

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氷見の道の駅にちょっと寄ってスタンプを捺したのち、ついに今回の旅のメイン!お寿司を食べに行きますよ!
ここまで来たんだから予算度外視で高級店!?・・・といかないのがワタクシです。(→金が無いだけだろ)
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北陸で寿司食うっつったら「きときと」一択でしょうよ!!「氷見きときと寿し」!
富山、石川、新潟の北陸3県と長野の一部にしか店舗が無い、北陸ローカルの回転すしチェーンです。

「なーんだ回転すしか」と侮るなかれ、きときとの寿司はとことん地物に拘っており味も別格!・・・だとか。
口コミや色々な人からの話聴いて、一度は行ってみたかったんですよ~。期待高まります!

もちろん訪れたのは氷見のきときと寿し。まごうこと無き「本店」でございます・・・!
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富山と言ったらブリ!残念ながら寒ブリのシーズンではありませんでしたが、肉厚でウマー!
程よく締まった身と舌でとろける脂の風味が・・・! ブリ・カンパチ好きとしては、あ~もうたまらなくウマいです。
さすがなのが、にぎりの項目に「鰤」というジャンルがあること!同じブリでも部位ごとに様々握ってくれるのです。
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氷見産の真アジ。これが本当に美味しかった、2皿もお替りしちゃいました。
とにかく味が濃厚。普通の回転寿司じゃあこんな上質なアジ握らんでしょ!ってくらい、舌の中で広がる旨味!

っていうか、魚も美味しいんだけど、そもそもシャリがウマい。
酢飯なのにごはんの味が立ってて、更にマシンじゃなくて職人が手で握ってるからホロっと崩れるんですよ・・・。

わき役としては、このお味噌汁。これもウマかったなぁ
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シンプルなネギと海苔の味噌汁。でも何が凄いって、オーダーするとき味噌が選べるんですよ!
合わせか赤だし・・・ちょっと迷いましたが、赤だしでオーダー。もちろん届いたのは正解の味!(多分どっちも美味い)
うまい寿司をほおばり、赤だしの味噌汁をすすって一息・・・。これぞ幸福のアトキンソンサイクル!

変わり種としては、カマスなんて食べました。
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基本的に焼いて食べるものとばかり思っていたので、握りのメニューにあったのは驚きだったなぁ。
見た目通り淡泊な味。クセも少なく、脂の乗りもほどほどでとっても美味しかったです。
メニューには個性派の魚がたくさんあるので(何の魚か分からないものまで!)挑戦する楽しみもこの店の魅力!

あー、記事書いてたらまた食べに行きたくなってしまった。本当に美味しかったです。
ちなみにお会計は・・・回転すしとしてはちょっと高いかもだけど、クオリティを思えば十分リーズナブルです!

マジで美味かった・・・。

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旅の目的を果たし、あとはゆっくり帰るだけです・・・。
さすがに今の時間から日帰りは厳しいので、富山市内で一泊して翌日に備えます。

ガソリンを入れて、再び北陸道で小杉IC→富山ICへ。予約しておいた宿泊施設へとオートバイを走らせます。
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今回泊まるのは市内にある「スパ・アルプス」
お察しの通りホテル・・・ではありません。分かりやすく説明すると、規模の小さい健康ランドみたいな感じです。
なので正しくは、「宿泊」というよりかは「仮眠ができる休憩」でしょうか? ここが富山で一番安かったんです。

まぁこれが、結構な感じでして(笑)
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昭和の香りを色濃く残す、古き良き施設・・・と言えば聞こえはいいですが、なかなか玄人向けな感じ。
酔っ払いから始まって、グラビアを見ながらニヤニヤしてるおじさん、背中に立派な龍が住んでるおじさん・・・etc。
旅慣れていない人には少し刺激が強いタイプの、さながら魔界のような様相を見せていました。

こういう時の対処法はただ一つ。さっさと飲んで、サクッと寝ちまうのが一番です。
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21時頃には自分のベッドを確保して、さっさと寝落ちしてしまうに限ります。
消灯時刻付近に寝付こうとすると、周りがゴソゴソなって気配で眠れませんからね。そもそも寝る場所がない場合も!

勿論、耳栓はマストです。イビキが大きい人、絶対居ますからね。普段から旅セットに入れておきましょう!
(ちなみに写真のイスで寝たわけでは無いです。このイス、一見快適そうだけど眠れるようなシロモノではありません)

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今日はとても長い一日でした。太陽を追いかけて日本海までやってきて、いろんな所へ行って美味いものを食べて・・・。
そして最後は地獄の釜のようなところで寝ている・・・。これこそ旅の醍醐味ですね。

明日は台風も上陸とのことで、いったいどうなるか分かりませんが。
とにかくここまで来てしまったからには、何とか走って行くしかありません。もう逃げ場はどこにも無いのです。

明日の平穏を祈りつつ、富山の夜は更けていくのでした・・・。