去年は仕事が忙しかったり、疲れすぎてたりでロングなツーリングが全くできなかったのですが、
転職して日程と心にだいぶ余裕が出来たので、連休を利用してオートバイで足を伸ばしてみることにしました。
久しぶりに泊まりのツーリングです。おととしの長野以来?( しかも今回はネットカフェじゃなくてちゃんとした旅館に泊まるよ!)

で、今回の行先は栃木・茨城・千葉
「なんだ、関東圏内じゃないか」と思うかもしれませんが、実は神奈川県から見ると意外と遠い3県。
ETCも搭載したことですし、高速道路を有効活用して、そんな行けそうで行けなかった「北関東」エリアを楽しんできました。

ちなみに私が旅行で大切にしている事柄は3つあります。
ひとつはその土地の名所や遺跡を楽しむ「観光欲」
ふたつ目は自動車やオートバイ、飛行機などを楽しむ「ノリモノ欲」
そして最後にアニメやゲーム作品の舞台訪問などを楽しむ「オタク欲」です。

今回はそのどれか1つ、ではなく。すべてに特化できるよう、プランを立てて走ってみることにしました。
構想一カ月、計画一日ツアーのはじまりはじまり・・・。

[8:00] 茨城県 常磐道守谷SA
早朝6時に自宅を出発して、ETCを使って高速道路を乗り継ぎ、栃木県を目指します。
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首都高6号線の渋滞にはまりながらも、常磐道はスイスイ。守谷SAで一休みして朝食をば。
天気にも恵まれ、行楽を楽しまんとする家族連れや多くのライダーの姿を見受けることが出来ましたね~。
とはいえ、やはり朝方は寒い!ウインターグローブをしていても小指が凍るかと思いました。。

さて、今回、第一の目的地は栃木県茂木町にあるツインリンクもてぎ・・・の中にある「Honda Collection Hall」です。
ホンダ好きとしては一度行ってみたかった場所でしたが、なかなか機会がなく。今回ようやく念願叶い向かう次第となりました。

途中「東関道」と「北関道」を間違えるハプニングもありましたが、真岡ICに到着。
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ひたすらに何もない県道を案内看板とツーリングマップルを頼りにツインリンクへと走らせます。
この付近はクルマでしか生活でき無さそうな環境なのですが、その割にガソリンスタンドが少なかったのが印象的でした。
(→もうこの時点で距離計が200km近かったので早く給油したかったんです)

[10:40]栃木県芳賀郡 ツインリンクもてぎ 東ゲート
信号も少なく流れが速いのでストレスなく進みます。正味30分くらいでツインリンクもてぎに到着です。
入場料1,000円+駐車料金500円を支払いゲートイン。
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コレクションホールにしか興味が無いのでちょっと高いかな?と思いましたが、ここまで来てしまったからにはもう戻れません。
スズキ車で100%ホンダ出資のサーキットなんかに来ちゃっていいものかと思いましたが、特に罰金とかはなかったです

コレクションホールは東ゲートをくぐってすぐのところでした。
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メインはサーキットでしょうから、もっと小じんまりしたものかなと思っていたのですが、美しい立派な建屋。
オートバイを駐車するスペースも行き届いており、さすが天下のホンダと言ったところでしょうか。

撮影した枚数が枚数なので(500枚超)、特集は別記事にするとしてここでは特に気になったものを2台だけ紹介。
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始まりのCB。スーパースポーツCB95
厳密には最初に「CB」というネーミングがされたのはCB92なのですが、こちらはそのCB92をボアアップして強化したモデル。

シルバーのタンク、真っ赤なシート、精悍さを際立たせるネイビー色の組み合わせもさることながら、
随所に散りばめられた「スポーツ走行」に特化するべく取り付けられたパーツ類が何とも凄みを増しています。
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レーシーな雰囲気を際立たせる小ぶりなスクリーンと「C」時代では存在しなかった一文字のハンドルバー。
ヘッドランプ横のキーシリンダーはこの時代のホンダ車すべてに通ずる特徴ですね。
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ポジションを適正化するためにグッと引き締まったタンクと、それを補うようにセットされた分厚いタンクパッドがたまりません。
真っ赤なシートはまっすぐ後方まで伸びており、「後輪に乗る」レーサーのような姿です。
あまり60年代のオートバイには詳しくないのですが、このCB95にはビビっと来ちゃいましたね~。

市販車のみならず、レーサーもワンフロアに渡って展示されていました。
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死ぬまでに一回は実車を拝んでみたかったエルフレーサー!Honda ELF-3
両片持ち式サスアームを持つ異例のレーサー。フランスELF社との共同開発によって生み出された伝説のプロダクトです。
今見ても時代が追い付いていないと思うほどのインパクトですが、GR71Gと同じ86年式というのだから驚き!
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正直、構造とかは全く理解していないのですがとにかく斬新で革新的。
こんな本当に曲がるのかどうかも分からないようなシロモノでレースに出ていたってんだからスゴイです。
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リアも片持ち。現在でいう「プロアーム」の走りですね。
(そもそもプロアームはMOTO ELFの計画が末期に差し掛かったころ、ホンダがELF社からパテントを買い取ったもの)
無垢材から切り出したようなホイールは何処かスピードラインのラリー系ホイールを思わせる形状で、くぅ~たまらん!


まだまだ、ここでは書ききれないほどに素晴らしいノリモノがたっくさんあったので・・・
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その他は別記事でフィーチャーしたいと思います。

第一の「ノリモノ欲」を十二分に発散したところで、次は茨城県大子町にある「旧上岡小学校」へと足を伸ばします。
こちらは明治時代に開校した公立小学校跡で、当時のままの貴重な木造平屋建ての校舎を見学することが可能。
また、アニメ「ガールズ&パンツァー劇場版」において舞台の一つとなった場所であり、
「観光欲」「オタク欲」をどちらも満たせる一粒で二度おいしい的なスポットなのです。(圧倒的後者の理由が大きいけど)

※あ、書き忘れていましたが今回は「ガルパン」の聖地巡礼を兼ねたツーリングとなってます。


上岡への道中、国道123号を進んでいると、傍らに異様なものを発見したので思わず停車。
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外車ヤード跡でしょうか?イギリス車を中心に結構な台数が朽ちていました。近付いて見てみます。
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メーカーエンブレムから英車というのは分かるのですが、アルファ2000(か1750?)以外の車名が分かりません。
どれもいい感じに錆で焦げていますが、ガラスなどは割れておらずキレイなままで、草ヒロとしては上等な感じです。

帰ってから、草ヒリストの某氏に詳細を聞いたところ「某輸入ディーラーのヤードだったのではないか?」とのこと。
うーん、こんな辺鄙なところに・・・。謎は深まるばかりです。


そしてもう一つ、道中で気付いたこととしては茨城県にはセイコーマートが多いということ。
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北海道のバケモノコンビニ、セイコーマート。道内だけだと思ってましたが茨城にも展開していたのですね。
丁度小腹がすいていたので、100円カルボナーラと100円ガラナドリンクでおなかを満たします。
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100円とは思えないほどに、普通にうまい。
数年前に北海道へ行ったとき以来でしたが、改めてファンになっちゃいました。近所にあったら毎日来ちゃうなぁ。
今回はカルボナーラでしたが種類はまだまだたくさんあったので、次回は別のものも試してみたいところです。


そんな風に寄り道しつつ国道123から県道に入り、広域農道「アップルライン」で上岡を目指します。
→アップルラインは道幅もカーブも程よく、運転が楽しいとても良い峠道でした。かなりおすすめです。

[15:00] 茨城県大子町 旧上岡小学校
アップルラインを抜けて、左へ進むとすぐに目的の旧上岡小学校に到着。車両は校庭内に駐車可能。
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とりあえず記念に1枚パチリ。ちょうど陽も傾いてきて、ちょっといい感じの雰囲気です。
さすが、「ガルパン」のみならず他にも様々なドラマや映画の舞台になっただけあって、他にも多くの方が見学に訪れていました。

校舎内外は有志による管理も行き届いており、当時の姿をそのまま見学することができます。
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自分自身はこういったような木造の校舎で学んだ経験は無いですが、どこか懐かしい気分になってしまいます。
小学校の机ってこんなに小さかったっけ。自分もいい大人になってしまったなぁ・・・。
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この階段、劇中でも出てきましたね~。かなり再現度高いです。
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この講堂は特に印象的な場所ですね。
ステージの上にも立ってみたりして。会長も劇中でここに立っていたと思うと得も言われぬ感動を覚えます。
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風紀委員の3人組が寝泊まりしていた放送室。思っていたよりも狭かったです。
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隣接する職員室。こんな感じのカットもあったような気がします。
歩くたびに劇中のシーンと現実の風景が組み合わさって、初めて来たのにデジャヴュのような感じです。

もちろん小学校側も抜かりはなく。
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しっかりとガルパンおじさん対策済みでした。
絵心とか文才を持ち合わせていないので記帳はしませんでしたが、作品愛にあふれた読み応えのあるノートでしたよ。

それと全然映画とかは関係ないんだけど、外にあった微妙に雑な小便小僧が結構ツボだった。
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映像作品を抜きにしてもレトロでノスタルジー溢れる校舎はとても楽しめるので、是非おすすめしたい素晴らしいスポットです。
ここもまた訪れてみたいな!今度は色彩が溢れるシーズンにでも。

さて、「オタク欲」を充填したところで今夜の宿に向かいます。
場所は常陸太田駅近く。旧上岡小学校からは国道461号、県道33号を使って南進していきます。これまた交通量の少ない良い道でした。
基本的にいつもツーリングマップル(2013年版)の「紫ライン」の走った道を選んでいるのですが、大抵当たりですね。

[17:30] 茨城県常陸太田市 銚子屋旅館
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チェックイン時間よりも少し早めに宿に到着。今回は素泊まり4,500円の旅館に泊まります。
見ての通りの四畳半。布団は最初から敷いてあって、いつでも横になれる最高のコンディションになってます。

適当にごはんを済ませて晩酌。
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ああ~!これが出来るから泊まりのツーリングは最高なのです!
ネットカフェじゃこうはいきません。やっぱりたくさん走って疲れた体にはアルコールが一番効きます。

明日の予定を適当に組みつつ、暖かい布団にくるまれながら常陸の夜は更けるのでありました・・・。


Part2につづく